薫ちゃん

みなさん、もうご存知だと思いますが。
病気療養中だった、歌手・須藤薫さんが亡くなられました。

僕は８０年代に２曲を
（そのうち１曲は伊藤銀次さんのプロデュース）、
彼女に提供してるんですが、
当時は一度も本人には会ったことはなかったんです。

実際に知り合ったのは杉くんとBOXを結成した頃。
たしかBOXが、ビートルズの「レボリューションNo.９」に
刺激され、冗談で作った博多弁フィーチャーの大作で、
未発表のデモ曲「なんばしょっとナイン」の時でした。
ちょうど杉くん宅に遊びにきた薫ちゃんに、
その場でコントをやってもらい録音しました。
初対面が歌じゃなくて、コントというのも、
その後、親しくなるきっかけだったのかもしれません（笑）。

そして、やがて杉くん、薫ちゃん、松尾で
「スリー・キャッツ・ナイト」というユニットも結成して
関東のみならず関西でも３人でライブをやったりもしました。
３人の声が交差する「五つの銅貨」は歌ってて気持ちよかった。

ながく歌っているシンガーって、へんなこぶしや、よけいなビブラートが
よく気になることがあるんですが（笑）。
須藤薫さんのボーカルは、本人の性格をそのまま表わしたように、
ストレートで自然な歌い方なのに、
歌い出した瞬間から、須藤薫の世界になってしまう、
そんな素敵なシンガーでした。
つい数ヶ月前まで、一緒に歌ったり笑ったりしてたのになー。
（とんかつ屋の前で、漫才トリオのような
　杉くん、薫ちゃん、松尾のスリーショット）


明日（３／１５）は横浜サムズ・アップで
杉真理さんがモーメント・ストリングス・カルテットを
従えてソロライブをやるんですが。
松尾もゲストに出る事になりました。
８０年代に僕が須藤薫さんに提供した曲で
杉くんも気に入ってるって言ってくれた曲を
歌おうかと思ってます。

　　　　　松尾清憲